中文熟考

中日翻訳者が綴る日々の記録

みんな最初は野球少年。

やっと冬らしくなってきた台湾です。

12月16、17とアジアウインターリーグを2試合ほど観戦してきたのですが、12月とは思えない暑さが続いていたのに、なんの因果か私が行った2日間だけ、中国大陸からの寒波が襲来し10度を下回る寒さで、球場には強風。久しぶりに寒くて泣きそうになりました。そんな中半袖でプレーしていたムシキング山下(ベイスターズ)に来季は期待したい。ウインターリーグはありがたいことにちょっと仕事につながったので、詳細はまた後日。

ウインターリーグも無事(ベイスターズ関根のケガ以外は)終了した台湾では、台湾マツダが主催した台日交流野球イベントが盛り上がっていました。「黒豹旗」という台湾の甲子園にあたる高校生の全国大会上位3校と、福井、山形、愛媛からの高校選抜チームが交流試合をするというものです。ちなみにその前の週には、同じく台湾MAZDAによるイベントで、陽岱鋼や郭俊麟など台湾の有名野球選手や映画「KANO」のプロデューサー・魏德聖など豪華出演者によるトークショーが開催されました。

福井は敦賀気比のメンバーが中心だというし、どんな大会になるのかなと期待していたんですが、雨続きの12月、予定されていた9試合のうち4試合が雨天中止という残念な結果に。それでも一緒に練習したり、「KANO」のアキラこと曹祐寧くんが激励に訪れたりと、野球少年たちが交流を深めたことは間違いないようです。

記事元:TSNA
参加校の1つ平鎮高校が曹くんの母校だということで、後輩たちの応援に来たようですが、記事には愛媛の選手がアキラに会えて感激していた、とあります。なぜなら映画「KANO」の嘉義農林高校を率いた近藤兵太郎監督が愛媛県松山商業出身なので、彼らも映画を見ていたからです。愛媛チームを率いていた重沢現松山商監督もアキラにあいさつした、とあります。国境どころか時空を越えた対面ですね。

この大会はCMに王貞治さんが出演したことでも話題に。CMで王さんを演じているのは、文化大学の4番バッターで、アジアウインターリーグでも活躍し、プロ入りが注目されている蘇智傑選手。一本足打法の継承者であります。


もちろん早実時代から始まる王さんのストーリー。「自分の道は自分で決めるしかないんだよね」。シビれます。

プレミア12からウインターリーグと大きな大会が続いた台湾ですが、みんな最初は1人の野球少年だったんだよね、という(月並みな)感慨にふけった年末。裾野を広げるこのイベントは今後も続くようですので、来年はぜひ息子を連れて見に行こうと思います。