中文熟考

中日翻訳者が綴る日々の記録

字幕翻訳ソフトのラーニングコストについて

知人の紹介でトライアルを受け、字幕翻訳のお仕事いただくことになりました。

文章の翻訳だけならPCがあればできるのですが、

映像字幕をつけるためには専用のソフトを自分で購入しなければなりません。

トライアル段階ならばExcelでの納品を認めてくれる会社もあるようですが、

基本的に字幕翻訳者は専用ソフトを持っている前提で、

かつ使いこなせることが応募条件となります。

カンバス社の字幕ソフトを購入

字幕ソフトは「SST」という製品を作っている(株)カンバスと、

後発の「Babel」という製品を販売している(株)フェイスの2社独占販売状態で、

製品の知的財産権をめぐって両社が裁判沙汰になったりしているのですが、

(株)カンバスの「SST」所有が条件、という翻訳会社さんが圧倒的に多いです。

というわけで私も、SSTを購入しました。

製品は4種類あって、一番左の「SSTG1Pro」というのが買い切り型ソフト。

税込33万円は、駆け出し中の駆け出しの私にはとても手が出ません。

というわけで購入したのが、隣の「NetSSTG1」という製品。

本体のダウンロード後、使用分だけチケットを買うタイプのソフトです。

残りは廉価版という感じのラインナップになっています。

※Liteは2021年10月で販売終了

初期費用は66000円(60日分チケット付)

買い切り型より少しハードルは低くなっているものの、

初期費用65,780円は、なかなかにしんどい出費でした。

でもこれがないと仕事ができないのですから、必要経費というやつです。

初期費用に含まれるチケットは60日間分しかないので、

60日を過ぎると、新たにチケットの購入が必要になります。

年間4万円のラーニングコストが発生

チケット料金はこのように設定されています。

まとめて購入すると1か月あたりのチケット価格が安くなるので、

コンスタントにお仕事がもらえるプロの翻訳者なら365日チケットでしょう。

少なくとも字幕は年間4万円は稼がないと、赤字ということですね…。

6年以上使うなら、買い切り型の方がお得ということ。

 

チケット制はやはりメリット大

軌道に乗れば6年なんてあっという間でしょうが、

やっぱり私のような駆け出しにはチケット制という選択肢はありがたいです。

それとラーニングコストがかかる代わりに、

バージョアップのたびにアップデートされるのも魅力かと思います。

年間チケットを買った方がお得はお得ですが、

字幕の仕事が入ってこない期間は維持費がもったいないので、

短期チケットで対応するのもアリですよね。

初期費用に含まれるチケットの有効期限60日の間に、

希望の翻訳会社に応募してどんどんトライアルに挑戦し、

元を取るべく自分を追い込むのもひとつの手かなと思います。