Twitterでは横浜DeNAベイスターズのことばかりつぶやいているのに、ブログは中国ドラマばかりで恐縮です。
なにしろベイスターズの方は24年の思いがあるので、文章に書き起こそうとすると全然まとまらず、
あふれる思いをつぶやきでスパークさせるしかないのだ。長く生きていると思いばかりが増えて困る。
思いといえば昨年ハマった女性5人の群像劇「欢乐颂」の第3弾がついに放送開始となったんである。
年頃の女性たちが恋に仕事に奮闘し、懸命に生きる姿を描いた作品は星の数ほどあるけれど、
「欢乐颂」の前2作はキャラクターの個性と女優の魅力、脚本がバチッとハマった名作だった。
特に国民的人気女優の刘涛(リウ・タオ)がキレイで、知的で、ウットリしたものよ。
第3弾はキャストを総入れ替えして撮影中…というニュースから約2年。
上がりに上がったハードルは簡単には越えられないと思っていたけど…にしても残念!という話。
キャスト一新でまず賛否両論
続編ではあるが、登場人物はすべて一新されている。
「欢乐颂」というのはマンションの名前(「メゾンドハッピー」みたいな意味)なので、
同じマンションに似たような構成の5人が引っ越してきて、新たなストーリーを紡ぐという設定。
前作のキャラをなぞっている部分も多々ある。だからそれはいい。
現地ファンの反応を見ていると、江疏影(ジャン・シューイン)の演技がひどい!
という意見が多く、それもまぁ一因ではあるのだが、問題は脚本だと思う。
女同士は、カッコつけちゃダメなのよ
パート1の第2話で、5人がエレベーター事故に遭遇するという事件が起こる。
このエピソードが結局最後まで効いていたと思う。
止まってしまったエレベーターに、たまたま引っ越したばかりの5人が閉じ込められ、
命の危険を共有することで、お金のあるなしや年齢を越えた連帯感が生まれるのだ。
緊急時に本性が出るというシチュエーションをうまく使い、5人の性格を短時間で分かりやすく紹介する。
これが脚本的に見事だったし、女優達の表情も立ち振る舞いも、この時点でキャラを完全につかんでいた。
接点のなさそうな5人が意外な連携の良さでこの事件を乗り越え、このことをきっかけに心を開いていく。
最初からカッコ悪いところを見せ合ったので、いろいろ相談して大事な友人となっていく流れにも無理がない。
ところがパート3では、こういうターニングポイントがまったく描かれないまま、
なんとなくいつのまにか、5人が親友面している。表面的な仲良しごっこに違和感しかない。
新しい脚本家はなんと原作者だった
で、調べてみるとやはりというか案の定、脚本家が前2作とは変わっていたのだが、
なんと原作小説を書いた小説家が、パート3から脚本を担当しているという。創作とは奥が深い。
もしかしてエレベーターのシーンはドラマオリジナルなのかも、と思い
10章までざっと読んでみたが、やはりエレベーター事件は見当たらない。
そして原作はなんというか、もっと価値観がゆがんでいるというか…。
面白いのは同じスタッフで作ったはずのパート3がひどすぎるので、
「そういえばパート2もつまんなかったけど、オリジナルキャストだから見れたよね」
という感想が多いことだ。たしかに脚本家は続投だったはずのパート2にも破綻は見られたし、
キャラクターもブレてきていたが、パート1の遺産で何とか乗り切ったという感じだった。
あの子たちなら許せる、という心理が働くほど、パート1のキャラ設定がしっかりしていて、
魅力ある役者がハマっていた証拠だと思う。
というわけでパート3は4話までたどり着けずに、もう一度パート1を見直している始末。
五美(5人の美女)への思い入れが強すぎて、日本語版も放送されていないドラマについて
延々とダメ出しをする、ちょっとどうかしているブログになってしまいました。