私は台湾人と結婚して台湾に住んでいました。
つまり「夫の実家」は純度100%の台湾家庭。
そこには私が30年暮らした日本にはない生活がありました。
食事の違いとか、湯船につからないとか、
そういうのは想像がつくと思いますが、
今回は私が台湾で学んだ「引き算美容法」をご紹介します。
食器洗い洗剤を引き算してみる
実家の姑は食器の後片付けに、洗剤を使いませんでした。
鉄製の中華鍋はもともと洗剤いらずだし、
食器も水またはぬるま湯を流しながらこするだけ。
台湾の食事はわりと脂っぽいのに、これで大丈夫なの?
と思いましたが、あまり困った様子はないし、
食事の時に不快な思いをすることもありませんでした。
台湾にはすごい天然洗剤があった
姑はすごい倹約家なので、ウチだけだと思っていたら、
他の家に行った時も洗剤を使っておらず、
「しつこい油汚れにはこれよ」
と何やら茶色い粉を紹介されました。
「苦茶」という木から「苦茶油」というオイルが取れるのですが、
その時に搾りカスとして出るのが「茶籽粉」。
この搾りカスに天然の洗浄成分が含まれているんです。
使ってみると、確かに油汚れも落ちていきます。
台湾で昔から使われている天然洗剤なのだそうです。
10年ほど前にこの天然洗剤をブランディングして、
ディッシュソープを大ヒットさせたのが「茶籽堂」というブランドです。
ちゃんと泡立ちます。
私もガイドブックなんかでずいぶん紹介したけれど、
今では台湾を代表するブランドで、
中華圏の映画祭「金馬賞」公式ギフトにもなっています。
天然洗剤でも手が荒れる…?
長年市販の食器洗い用洗剤で「泡立ち=汚れ落ち」だと
刷り込まれてきた私は、水だけで洗うことには抵抗があり、
台湾ではこれらの天然洗剤を購入して使っており、
帰国後の分も購入して持って帰ってきたのですが、
どうしても冬場は手が荒れる…これは台湾と日本の湿度の問題なのでしょうか。
そんな時に「びわこふきん」に出会ったのです。
我が国伝統のふきんに辿り着く
「びわこふきん」は朝光テープという会社が作っている
ロングセラー商品で、料理研究家が紹介しているのをたまたま見つけました。
スポンジと泡ぶくぶくの洗剤で食器を洗うという文化は歴史が浅く、
我が国日本でも昔からふきんで水洗いをする習慣があったのですね。
びわこふきんはガラ紡績という日本独自の紡績法で編まれているそうで、
でこぼことした表面が汚れをからめとってくれるとのこと。
使ってびっくり、水だけで本当にきれいに油汚れが落ちます。
地球にも優しいし、何より本当に手荒れがなくなりました。
毎年冬は指先のパックリ割れがひどくて、
そのための軟膏、絆創膏、指サックまで買いそろえる日々…。
ゴム手袋も何種類も試したけど、結局うまくいかなくて…。
それが洗剤を引き算するだけで、すべて解決。
ハンドクリームを塗ればいつも手先指先はピカピカです。
びわこふきんは買い替え時がわからないくらい丈夫で、
洗剤がいらないのでエコにも節約にもなっています。
朝光テープさんにお礼が言いたい
朝光テープ有限会社って、公式ホームページもないのだけど、
この良心の塊のような商品を宣伝もせずに作り続けるとはすばらしすぎます。
一言ありがとうと言いたい。そして、びわこふきんをずっと作り続けてほしいです。
台湾でカルチャーショックを受け、日本でも実践しようとしたら、
嬉しい出会いがあったというパターンは他にもあります。
台湾で学んだ美容法、次回はトリートメントの引き算をご紹介します。